家庭菜園をしている人にとって非常にやっかいな敵がモグラです。

モグラは庭や畑を荒らし、穴だらけにしてしまいます。

芝生がモグラに荒らされて被害を被っている運動場やゴルフコースなどもあるようです。

特に畑では作物の下に巣を作る傾向があるので農作物の根を傷つけて枯れさせてしまいます。

また、畑の土の栄養にとって大事な益虫であるミミズを大量に食べてしまいます。

今回はそんなモグラを退治する簡単な方法を紹介します。

モグラを退治するのはかなりやっかい

モグラは野菜などの植物は食べないため、野菜を育てる人に直接的な被害はありません。

しかし、植物の根元を掘られると枯れてしまうため、間接的な被害があります。

そんなモグラですが、退治するのはなかなかやっかいです。

モグラ対策の方法の例
  • ペットボトル風車を立てる
  • 穴に正露丸を入れる
  • モグラ対策用の忌避剤を撒く
  • 超音波撃退機を設置する
  • モグラを捕獲するトラップを仕掛ける
など

これらのいろんなモグラ対策の方法・商品を試したけどどれも効かなかった、または効果は一時的だった、という人が多いです。

モグラは視力が退化していて、音や匂いに頼って行動する習性があるので音系や臭い系のトラップに弱いと言われています。

そのため、匂い・音を発生させたり、一定間隔で超音波振動を起こして追い払うタイプのトラップを利用する人が多いですが、モグラは慣れると平然と侵入してきて効果は一時的だったという意見が多いです。

また、捕獲系トラップは比較的効果が高いようですが、モグラ捕獲器は用意するのも設置するのも捕まえた後の後処理も大変です。

というわけでモグラを退治する方法はどれも欠点があり、モグラを退治する簡単な方法が見つかればノーベル賞ものだとも言われています。

しかし、ネット検索で調べて見たところ、モグラを簡単に退治する方法、あっさり見つけてしまいました。

というわけでその方法を紹介しますね。

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モグラを退治する簡単で効果的な方法

穴に風船ガムを入れる

風船ガム

モグラを退治する簡単な方法とは、モグラの穴に風船ガムを入れることです。

風船ガムは匂いの強いものが効果的です。

オレンジなどのフルーツ系がいいそうです。

そのガムをモグラの活動範囲内の穴すべてに5~6個ずついれてください。

あとは放置するだけ。

もし新しく穴ができたらまた入れます。

非常に簡単ですね。

注意点として、ガムを入れるときは素手で触らないこと。

必ず手袋をしてください。

嗅覚の発達したモグラは人間の匂いを敏感に嗅ぎ分けるため、ガムを素手で触ると罠だとわかって避けてしまう可能性があるとのことです。

薬剤等を一切使用しないので環境にも優しく、ミミズにも無害で土壌も汚さないメリットの多い方法です。

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なぜモグラに風船ガムが効果的なのか?

なぜ

ではなぜモグラ対策に風船ガムが効果的なんでしょうか?

それはモグラがガムを消化できないからです。

ガムは美味しそうな匂いがするため、モグラはかなりの確率でガムを食べます。

しかし、モグラは食べたガムを消化する能力がないため、ガムを食べたモグラは腸を詰まらせ、やがて、死んでしまうのです。

つまり風船ガムがモグラに対して毒餌のような効果を発揮します。

そして死んだモグラは土の中で時間が経てば自然に土に還るため、特に死体を処理する必要もありません。

したがって風船ガムはデメリットがほとんどないモグラ退治に最適な方法です。

効かなかったら?

モグラの好みによっては効かない可能性もあります。

その場合、ガムの味を変えてみましょう。

オレンジ味の風船ガムで効いた、という人がいたのでまずはそれを試し、効かなかったら、他の味も試しましょう。

また、一度にすべてのモグラを殺しきれない可能性があるので、まだいるようなら何回か試すといいでしょう。

また、畑に蟻がたくさんいる場合、モグラがガムを食べる前に蟻に食べられてしまうことがあります。

この場合は口の中で噛んて唾液まみれにしたガムを入れるといいそうです。

効かないようなら試して見てください。

ちなみにこの方法は「現代農業」という雑誌に掲載された情報だそうです。

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そもそもモグラは捕獲や駆除をしていいのか?

モグラの種類の中には絶滅危惧種・準絶滅危惧種がおり、保護動物に指定されています。

そのため、モグラは害獣でありますが鳥獣保護法で保護されており、捕獲や殺傷を行ってはいけないと思ってる人もいるかもしれません。

実際、一般人が何の理由もなくモグラを捕獲したり、殺したら法律違反で罰金または1年以内の懲役が科せられ可能性があります。

しかし実はこの法律には例外があります。

法第十三条第一項の環境省令で定める鳥獣又は鳥類の卵は、次の表に掲げる鳥獣とする。

  • もぐら科全種
  • ねずみ科全種(ドブネズミ(ラトゥス・ノルベギクス)、クマネズミ(ラトゥス・ラトゥス)及びハツカネズミ(ムス・ムスクルス)を除く。)

法第十三条第一項の規定により環境大臣又は都道府県知事の許可を要しない捕獲等又は採取等は、農業又は林業の事業活動に伴いやむを得ずする捕獲等又は採取等とする。

つまり農業や林業などの事業活動をしている人がモグラを捕獲するのはオッケーってことですね。

ってことは家庭菜園レベルの人だとグレーかもしれません。

駆除・捕獲をする場合は各自治体に確認を取り、許可をもらってから行った方が確実です。

実はかわいい?モグラの生態と特徴

モグラ

モグラって実は結構かわいいんです。

そんなモグラの生態や特徴を紹介します。

大きさ

モグラの大きさは10~15cm程度です。

ネズミやハムスターより少し大きいくらいですね。

体の特徴

モグラの見た目ですが、ずんぐりした体にとがった鼻、長い尻尾が特徴的な動物です。

全身が黒か茶色い毛で覆われていて、鼻先と手足だけが露出されていてピンク色です。

モグラは前足が外側をむいており、大型で円形になっていて穴を掘ることに特化されています。

顔は意外とかわいいです。

嗅覚と触覚、触覚がすごい!

モグラは視力が退化していて、光を感じる程度でほぼ見えません。

代わりに嗅覚と聴覚、触覚が発達しています。

なのでモグラ対策の方法として、モグラの嗅覚にアプローチする匂い攻撃や、聴覚にアプローチする音攻撃、触覚にアプローチする金属トラップなどがあります。

しかしそれらのモグラ対策は慣れられてしまうと効かなくなるようです。

穴掘りに特化した手

モグラの手は特徴的です。

土を掘るために爪が長いのはもちろんですが、手が横向きで、非常に土を掘りやすい構造になってます。

土中での移動は得意ですがその代わり地上での移動は苦手です。

大食い

実はモグラはかなりの大食漢です。

モグラが1日の食事で食べる量は体重の半分と言われています。

しかもモグラは12時間餌を食べないと餓死してしまいます。

穴掘りにかなりのエネルギーを使うため、食べる量も多いのです。

ちなみにモグラの餌はミミズや昆虫やその幼虫です。

ミミズが大好物で、穴の中にミミズを貯めています。

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モグラをペットとして飼うことは可能?

モグラをペットとして飼育することはほぼ不可能です。

なぜならまずミミズを大量に用意しなければいけません。

ミミズは釣りの餌にも使われるので大量に買おうと思えば買えますが、モグラは大食いなので餌のミミズ代は半端ないことになるでしょう。

また、モグラにとって快適な土地を用意するのも難しいです。

しかし富士市サファリパークでこんな感じでモグラを飼育してるのでこれをマネすれば飼えないこともないかもしれません。

しかし、モグラは鳥獣保護法で保護されているため、野生のモグラを捕獲して飼うには許可が必要です。

ですが、個人でモグラをペットとして飼う目的で許可を得ようとしてもなかなか下りないのが現実です。

また、モグラを販売しているペットショップもありません。

現実的にはモグラを飼うことはかなり難しいでしょう。

モグラの種類は?

モグラの種類 特徴 生息地域
アズマモグラ
  • 主に東日本に分布する日本固有種
  • 生息地によって大きさが異なる
  • 地域によって絶滅危惧種・準絶滅危惧種に指定されている
本州(中部以北のほか、紀伊半島、広島県などに孤立小個体群)・四国(剣山・石鎚山)・小豆島・粟島(新潟県)
コウベモグラ
  • 主に西日本に棲息する大型種
  • 1つのトンネルを縄張りにして生活をする
本州(中部以南)・対馬・種子島・屋久島・隱岐など
ヒミズ
  • 他の種より小型で尻尾が長い
  • 落ち葉や腐食層に浅いトンネルを掘り、夜間には地表も歩き回る
  • 夜は地上に出ることがあるが日が昇ると地中に潜って出てこなくなることから「日見ず」=ヒミズと名付けられた
  • 半地下性の生活を営む
  • ミミズや昆虫の他に植物の種子や果物も食べる
本州・四国・九州
ヒメミミズ
  • ヒミズよりもさらに小型(70~84mm)
  • ヒミズの進出し難い標高の高い岩礫地に生息する
  • はっきりしたトンネルは掘らず、落ち葉の下などで単独で生活する
本州・四国・九州・淡路島・小豆島・対馬・隱岐など
サドモグラ
  • 名前の通り佐渡に生息する日本固有種
  • 準絶滅危惧に指定されている
本州(越後平野)・佐渡島
センカクモグラ
  • 名前の通り尖閣諸島に生息する日本固有種
  • 生息数が少なく、絶滅危惧種に指定されている
尖閣諸島
ミズラモグラ
  • アズマモグラの先住者と言われている
  • 生息数が少なく、準絶滅危惧に指定されている
本州(青森県~広島県)

 

コウベモグラ以外は日本固有種です。

日本のモグラは主に真性モグラ類とヒミズ類に大別されます。

ヒミズ類(ヒミズ・ヒメヒミズ)は森林の落ち葉や腐食層の下で暮らしますが、動きが素早く、しばしば地上にも現れる半地下生活者であまりモグラらしくないと言われています。

その他のモグラは真性モグラ類と言われており、モグラらしく主に地下で生活します。

モグラの活動時期は?

モグラは冬眠をせず、1年中活動しています。

が、特に餌であるミミズや昆虫の活動が活発な時期になるとモグラも元気に活動します。

また、毎年4~6月に生殖活動を行い、一度に4~6匹程度の子供を産んで繁殖します。

モグラの生息場所

モグラは北海道を除く日本全国に分布しています。

主な生息場所は雑木林、水田の畔(あぜ)、畑、野原などです。

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太陽の光が弱点って本当?

よくモグラは光が苦手で日光が当たると死んでしまうと食われています。

しかし実際、太陽の光に晒されただけで死ぬわけではありません。

実際モグラは土の中に餌が少なくなると餌を求めて地表に出てくることがあります。

でも基本モグラの餌は地中にいるため、地上では餌を見つけにくく、餓死しやすい、というのが本当のところです。

またモグラは視力が退化していて目が見えないため、体のどこかが何かに当たってないとストレスを感じます。

地上に出ると体が当たる部分が少なくなる分、モグラにとってストレスになります。

モグラの穴の中はどうなってるの?

モグラは土の中に穴を掘って巣を作り、そこに住んでます。

そしてモグラの巣の構成はなかなかに複雑で

  • 餌を捕る場所
  • 餌を保管する場所
  • 休憩する場所
  • 水を飲む場所

があり、それぞれがトンネルで繋がってます。

また、モグラの穴にはモグラが生活のために通る穴である本道と、餌を探して一時的に掘り進んだだけの支道があります。

本道は何度も行き来しますが、支道は1回しか通りません。

そのため、モグラを退治する場合は本道に罠を張らないと意味がありません。

本道は木の根の下や小高い丘の下など高い場所にあることが多いです。

理由は雨をしのぐためです。

またモグラが穴を掘って余った土を地上に捨てることで地面が盛り上がった感じになったものをモグラ塚と言います。

猫はモグラ塚からモグラを捕まえることができたりします。

実は泳ぎは得意

モグラは実は泳げます。

そのため、モグラ対策の方法の一つに穴に水を入れて浸水させる水攻め、というのがありますが、これは効きません。

まとめ

以上、モグラ退治の方法とモグラの生態について解説してきました。

モグラは見た目はかわいいですが、自分の庭や畑が被害に遭ってしまうと困りますね。

また退治しようと思うとかなり手強くやっかいな動物です。

モグラ対策の方法はたくさんありますが、そのほとんどが効かないか、一時的な効果しか得られないと言われています。

しかしここで紹介した風船ガムを使った方法は確実に効きます。

モグラの被害に遭ってる方はぜひ試してみてください。

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