寒い地域に住んでる人は石油ストーブをつけっぱなしにして寝る人もいるかもしれません。
でも石油ストーブつけっぱなしで寝ると一酸化炭素中毒で死ぬ危険性があることは認識していますか?
今回は石油ストーブと一酸化炭素中毒の関係について解説していきたいと思います。
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あーさみぃー。
今日はストーブつけっぱなしで寝るか。
やべくん就寝
老師帰宅
・・・
おい、やべくん。起きなさい。
・・・ん?なに?
石油ストーブつけっぱなしで寝ようとしてた?
ん?そうだけど?
おいおい。死ぬ気か?
なんで?
君は一酸化炭素中毒の恐ろしさを知らないようだな。
一酸化炭素中毒?
しかたない。説明してやろう。
というわけで今回は石油ストーブつけっぱなしで寝た時の一酸化炭素中毒の危険性について解説します!
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石油ストーブつけっぱなしで起きる一酸化炭素中毒の危険性とは?
寝るときに石油ストーブをつけっぱなしにしていると、一酸化炭素中毒になる可能性があります。
理由を説明します。
まず石油ストーブの仕組みから、石油を燃やすのに酸素を使います。
このとき二酸化炭素と水蒸気を排出します。
換気してる部屋や、空気の通り道がある部屋ならこのまま酸素を燃やして二酸化炭素と水蒸気を排出するだけなので一酸化炭素中毒にはなりません。
密閉性の高い狭い部屋で石油ストーブをつけっぱなしにすると危険!
じゃあどういうときに一酸化炭素が発生するかと言うと石油(灯油)を燃やすのに必要な酸素が足りなくなったときです。
石油ストーブは灯油を燃やすのに必要な酸素が足りない状態になると不完全燃焼を起こします。
このときに一酸化炭素が発生します。
つまり、密閉性の高い部屋で換気をせずに石油ストーブを使い続けるケースです。
この場合、部屋の空気の中の酸素を使って灯油を燃やし、そのまま部屋に二酸化炭素を排出します。
この状態が続くと部屋の中の酸素濃度が下がり、二酸化炭素の濃度が上がっていきます。
すると最終的には酸素が足りなくなって灯油が燃やせなくなり、不完全燃焼が発生して一酸化炭素を排出するようになってしまうのです。
特に最近の家は構造的に密閉性が高いので、狭い部屋で換気をせずに石油ストーブを使い続けることは非常に危険です。
そして人は一酸化炭素中毒になると簡単に死にます。
最近は集団練炭自殺が起きてますがこれも一酸化炭素中毒を利用したものです。
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人はなぜ一酸化炭素中毒で死ぬの?
では一酸化炭素中毒になるとなぜ死ぬんでしょうか?
理由は体内に入った一酸化炭素は血液中の酸素を運ぶヘモグロビンとくっつきます。
一酸化炭素とくっついたヘモグロビンは酸素を運べなくなります。
すると体内に酸素がいきわたらなくなり、酸欠状態となって死んでしまうのです。
少量でも死の危険があります。
一酸化炭素中毒による事故は年々増えている
東京消防庁の資料によると、一酸化炭素中毒による事故は年々増えています。
毎年都内で40~50件の一酸化炭素中毒事故が起きています。
そのほとんどは12月~2月の暖房器具を使う時期に発生してます。
一酸化中毒は気づきにくいので怖い
一酸化炭素は二酸化炭素と同じで空気なので無色透明です。
匂いもしないので見た目や感覚で気づくことは不可能です。
症状が出てから初めて一酸化炭素中毒を疑うことになります。
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一酸化炭素中毒の症状とは?
一酸化炭素中毒の症状は以下の通りです。
軽度
- 頭痛
- だるい
- ぼーっとする
- 眠くなる
- 吐き気
- 耳鳴りがする
重度
- めまいがする
- 視界がぼやける
- 呼吸困難
- 意識はあるのに手足が痺れて身体が動かなくなる
- 意識低下
- 死亡
軽度だと風邪のような症状ですね。
そしてだるくなり、頭痛がしたり眠くなったりします。
しかしここで寝てしまうとそのまま寝てる間に一酸化炭素中毒の症状が重度に進行して死んでしまいます。
だるくて頭痛くて眠くなったらそのまま寝ちゃいたくなりますよね。
でもそのまま寝たら二度と起きることはできなくなってしまうのです。
また、症状が重度まで進むと意識はあるのに手足の神経が麻痺して身体が動かせず、逃げられずにただ死を待つしかない状態になることもあります。
これは非常に恐ろしいことですよね。
したがって一酸化炭素中毒は症状が軽度のうちに気づいてすぐに応急処置をする必要があります。
一酸化炭素中毒の兆候が見られたら?
一酸化炭素中毒の軽度の症状であるだるさや頭痛が見られたらまずはすぐに、窓を開けて部屋を換気をし、自分たちは防寒具を羽織って外に行き、新鮮な空気を吸いましょう。
一酸化炭素中毒は酸欠状態となります。
酸欠状態は脳にダメージを与えます。
そのため、例えば意識が低下するレベルまで行ってしまうと例え助かったとしても後遺症として脳に障害が残る可能性もあります。
なので石油ストーブを使ってる時は昼間・夜関係なく、頭痛やだるさを感じたらすぐに換気する癖をつけましょう。
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石油ストーブによる一酸化炭素中毒を防ぐには?
石油ストーブによる一酸化炭素中毒を防ぐには換気をすることです。
ほとんどの石油ストーブメーカーは使用中1時間に1回は窓を開けて換気をすることを推奨してます。
そして寝るときの使用は厳禁としています。
取扱説明書は読まない人が多いと思いますが死の危険があるので寝るときにつけっぱなしは絶対にやめましょう。
また昼間の使用でも換気をせずに長時間つけっぱなしだと一酸化炭素中毒になります。
説明書通り1時間に1回は窓を開けて換気をしましょう。
それがめんどくさいなら石油ストーブ以外のエアコンなどの電気を使った暖房器具を使いましょう。
石油ストーブはあくまで換気をすることを前提に使うのが原則です。
北海道では石油ストーブつけっぱなしで寝るのが普通?
しかし中にはストーブつけっぱなしじゃないとどうしようもない地域もあります。
たとえば北海道では冬の気温がマイナスとなり、部屋の中でも0℃前後になる地域が多いです。
寝るときにストーブを消してしまうと水道が凍ってしまいます。
凍らないように水道をちょろちょろ流していても凍ります。
なので北海道では石油ストーブをつけっぱなしにしても大丈夫なように煙突式になっている場合が多いです。
煙突式なら排気は外に出すので部屋の中の酸素の濃度は薄まらず、つけっぱなしで寝ても大丈夫です。
ちなみに北海道でも普通の家庭用のポータブルの石油ストーブの場合は危険なのでつけっぱなしで寝るのはやめてエアコンなどの電気を使った暖房器具を使う等工夫が必要です。
ただ家の構造により換気が常にできている場合はつけっぱなしでも大丈夫な場合もあります。
石油ファンヒーターなら大丈夫?
石油ストーブではなく石油ファンヒーターを使ってる家庭も多いと思います。
石油ファンヒーターは石油ストーブと同じように灯油を燃やしますが、その熱を送風ファンで部屋に送ります。
電気を使ってるのでタイマーが設定できたり、3時間経つと自動で電源が切れる安全機能がついてたりします。
そのため、石油ファンヒーターは石油ストーブと比べたら安全です。
しかし灯油を燃やす部分は石油ストーブと同じなので一酸化炭素中毒の危険性はもちろんあります。
3時間で自動で切れるのに切れた瞬間換気もせずにすぐにスイッチを入れて長時間つけっぱなしにするなどの間違った使い方をすれば石油ファンヒーターでも普通に一酸化炭素中毒になります。
一応、石油ファンヒーターなら3時間で自動で切れるのでつけっぱなしで寝ても大丈夫といえば大丈夫ですが、3時間で自動で消えるときにブザーが鳴るのでせっかく寝たのに目が覚めてしまうと思います。
なのでやはり石油ファンヒーターもつけっぱなしで寝るのはおすすめしません。
またこの3時間経ったときのブザーは3時間延長ボタンを押すと鳴りません。
その代わりまたその3時間後に鳴ります。
ブザーが鳴るのが嫌だからと言って3時間経つたびに3時間延長ボタンを押す、という使い方をしている人もいるようです。
しかしこの使い方は石油ファンヒーターを換気をせずに3時間以上つけっぱなしにしているということですよね。
こんな使い方をしてしまうと石油ファンヒーターでも一酸化炭素中毒が起きてしまいます。
石油ファンヒーターは安全装置がついてるからって油断せず、使い方には注意しましょう。
ストーブつけっぱなし以外の寒くて眠れない人のための対策
しかしストーブつけっぱなしにするくらいじゃないと寒くて眠れない人もいると思います。
そういう人のために夜寝るときの寒さ対策の方法をいくつか紹介します。
1. 寝る直前まで部屋をストーブで暖めておく
石油ストーブを寝る直前までつけておいて部屋を暖かくしておき、部屋が暖かいうちに布団に入れば入眠しやすいです。
寒くて寝れない人も部屋の温度が下がる前に寝てしまえば問題ないので基本的には寝る直前にストーブを切るようにするのがおすすめです。
2. 寝る直前に電気毛布で布団の中を温めておく
とはいえ本当に寒がりな人はそれでも眠れないかもしれません。
そういう人は電気毛布を使いましょう。
ただし電気毛布も寝るときにつけっぱなしで使うものではありません。
寝る直前にスイッチを切るものです。
電気毛布つけっぱなしで寝るのは体に悪い?火事になる可能性も!?
布団に入る30分前から電気毛布のスイッチを入れて布団を温めておき、寝る直前にスイッチを切ることで温かい布団の中で幸せに包まれながら寝ることができます。
電気毛布は3000~5000円くらいで買えます。
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3. 朝起きる30分前にストーブが付くようにタイマーを設定にする
次に朝起きた時に寒くて起き上がれないって人は朝起きる30分前くらいにストーブが付くようにタイマーを設定しましょう。
寒いと布団から出れなくて困りますよね。
でもこうしておけば寝坊することなく布団から出れるのでおすすめですよ。
4. エアコンをつけっぱなしにして寝る
次にエアコンつけっぱなしで寝ること。
エアコンなら寝るときにつけっぱなしにしていても一酸化炭素中毒の心配も火事になる心配もありません。
電気代も最近のエアコンは省エネなのでつけっぱなしでもそんなに高くはなりません。
ただし、エアコンつけっぱなしで寝ると朝起きた時に喉が痛くなったり、肌が荒れたりするのであまりおすすめはしません。
もしどうしてもエアコンつけっぱなしで寝る場合は加湿器を併用することをおすすめします。
5. 羽毛布団を使う
最後に個人的に一番お勧めしたいのが羽毛布団をつかうこと。
暖房器具をどんなに使うよりも羽毛布団を1枚使う方が温かかったりします。
その温かさは冬に暖房なしで羽毛布団で寝ても朝起きたら汗をかいてるほどです。
羽毛布団を1枚買ってしまえば夜エアコンや加湿器をつけっぱなしにするなどの必要もなくなり、節約にもなります。
少し高いですが安いものなら1万円ちょっとで買えますし、すぐに元が取れるのでおすすめです。
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まとめ
以上、石油ストーブつけっぱなしで寝た時の一酸化炭素中毒の危険性について解説してきました。
石油ストーブを密閉性の高い狭い部屋でつけっぱなしで寝ると一酸化炭素中毒で死ぬ危険があるということでした。
一酸化炭素中毒は気づいたときにはもう手遅れで死を待つしかない状態になってるかもしれない非常に恐ろしいものです。
石油ストーブや石油ファンヒーターの間違った使い方はしないようにし、これらの暖房器具を使うときは必ず換気を行うようにしましょう。
最近は比較的暖かい地域では石油ストーブより電気ストーブやエアコンを使う人の方が多いかもしれません。
でも寒い地域に住んでる人には石油ストーブの暖かさは必要ですよね。
石油ストーブは命を奪う危険もあることを知って、安全に使うように心がけましょう。
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