毎年冬になると床暖房を使う家庭は多いと思います。
中には24時間つけっぱなしの人も。
床暖房をつけっぱなしにしても火事にはならないのでしょうか?
今回は床暖房と火事の関係について解説したいと思います。
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やばい!
どうしたの?
床暖房つけっぱなしで帰省しちゃった。
マジか。
どうしよう・・・火事になっちゃう?
うーん。ならないね、たぶん。
本当?よかったー。
まぁ絶対ではないけど床暖房は24時間つけっぱなしで使う人も多いからね。
え?そうなの?
うん。メーカーがつけっぱなしを推奨してるくらい。
マジか。じゃあ全然平気じゃんww
まーね。ただ火事が起きた事例もあるよ。
マジで?怖い!
例外みたいなものだから大丈夫。
よかった。ビビるわ。
はい、というわけで今回は床暖房つけっぱなしで火事になる可能性や、つけっぱなしでかかる電気代ガス代について解説していきたいと思います。
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床暖房つけっぱなしで火事になる可能性はあるのか?
床暖房はストーブなどと比べると低温なので火事とかにはならなそうなイメージがありますよね。
実際どうなのでしょうか?
結論を言うとちゃんとしたメーカーの床暖房を使ってる限り、床暖房をつけっぱなしにしても火事になることはありません。
まず床暖房の温度は最高でも60℃くらいまでしか上がらない製品がほとんどです。
60℃で燃えるものはほぼないのでたとえ最高温度に設定してつけっぱなしにしても基本的に火事は起きません。
またほとんどの床暖房には以下の機能が付いてます。
温度調節センサー
床の温度を一定に保つためのセンサー。
過昇温防止センサー
床の温度が上がり過ぎることを感知して自動的に止めるセンサー
前者の温度調節センサーがついてるので床暖房をつけっぱなしにしてどれだけ長い時間放置したとしても温度は一定以上に上がりません。
一定の温度になれば自動でスイッチがオフになって下がってきたらまたスイッチがオンになる仕組みなのでつけっぱなしにしていてもずっと床を温め続けてるわけではないのです。
ただ、床暖房はたとえば床に重いものを置いたときなどにその部分だけ異常に温度が上がってしまったりします。
そういった際の危険を防止するために「過昇温防止センサー」がついており、部分的にでも温度が高くなりすぎていたらその部分を加熱を自動で止めるようになってます。
したがって床暖房は元々あまり高温にならない上に安全装置もしっかりついてるものが多いのでつけっぱなしで使用しても火事になる可能性はほぼないといっていいでしょう。
しかし、床暖房は100%火事にならないとは言い切れません。
過去に床暖房が原因の火災事故が起きています。
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床暖房が原因の火事の事例
電気機器製造会社「ジェイ・ビー・エイチ」(金沢市)製の床暖房で2004年以降
床を焼く事故が全国で約70件起きていたことがわかった。(読売新聞)
日本製紙木材(東京都、棚田悟社長)は、同社が製造・販売している電気式床暖房「さっと!ほっと」で焼損事故が生じる事例が発生し、製造、出荷及び新規受注の中断を取引先に対し伝えた。(日刊木材新聞)
このほかにもいくつかのメーカーの床暖房で火災事故が起きています。
どの床暖房の場合も製品の製造上の欠陥をメーカーが認めていて、リコール、無料点検等を行っています。
要するに、火災事故が起きる床暖房=欠陥製品ということですね。
床暖房は電熱線で床を温める仕組みですが、火災事故が起きるケースはたいてい製品の絶縁不良による発熱部の異常加熱や、電線接合部分の異常加熱などのようです。
床暖房は床を温める上で大きな電流が長時間流れることになるので電子部品の絶縁性能などが基準を満たしていないとすぐに劣化して発火するなどの事故につながるのです。
しかしほとんどのメーカーはきちんとテストして安全を確認したうえで製品を販売してるのである程度名の知れたメーカーの製品であれば火事の心配はしなくてもいいでしょう。
心配ならあなたの家の床暖房のメーカー名で検索してみて製品がリコール対象になってないか調べてみてください。
もし万が一リコール対象になっていた場合は使用を中止し、メーカーに無料点検希望の連絡をしましょう。
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床暖房のつけっぱなしは電気代・ガス代が高い?
床暖房はつけっぱなしでも基本は火事になることはないのでつけっぱなしで使うのもありな暖房器具です。
しかしつけっぱなしでの電気代やガス代はどうなのでしょう?
まず床暖房には電気式と温水式があり、
- 電気式の床暖房→電気代がかかる
- 温水式の床暖房→ガス代かかる
という違いがあります。
それぞれ1ヶ月つけっぱなしだとどれくらいかかるのでしょうか?
はっきりしたデータを示してるサイトがなかったので正確な値ではありませんが目安として
大体ですが
- 温水式の床暖房で6500~10000円程度
- 電気式の床暖房で15000~20000円程度
かかるようです。
部屋の広さによっても変わります。
基本的に温水式の方が経済的です。
そして電気式でも温水式でも立ち上げ時に一番エネルギーを消費するのでつけっぱなしの方がお得とメーカーの人も説明してます。
特に温水式の床暖房はお湯を沸かすときに一番ガス代がかかるため、1日に何度もつけたり消したりするよりもつけっぱなしの方がガス代は安くなります。
電気式は常に電流流しっぱなしだからつけっぱなしだと高くなると書いてるサイトもありますが、検証した人によると実は電気式の床暖房が部屋を暖めるのにかかる時間は2日だそうです。
床暖房は床を温めるだけでなく、床が温まることで部屋全体が温まるんですが、この部屋全体が温まるまでには2日かかる、という意味です。
また立ち上げた日の電気代は約900円かかったのに対し、2日目以降は500円程度だったそうです。
(参考:【性能検証】床暖房は付けっぱなしがお得?)
したがって電気式の場合でも家を2日以上開ける場合は一度停止した方がお得ですが、基本はつけっぱなしの方がお得です。
ただエアコンつけっぱなしの電気代に比べたら床暖房付けっぱなしの方が電気代は高いのでエアコンだけで寒さ対策が充分なのであれば床暖房よりエアコンをつけっぱなしの方がお得です。
また床暖房は部屋を暖めるのにかなり時間がかかるため、床暖房立ち上げ時にエアコンを併用した方が床暖房の効率が上がり、結果的に電気代は安くなります。
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床暖房はエアコンにより断然暖かい
床暖房とエアコンを比較すると暖かさでは床暖房の圧勝です。
なぜなら床暖房には暖かさを感じる仕組みが3つあるからです。
1. 床から伝わる伝道熱
床暖房なので床が暖かくなるのは当然ですが、床の上に座ったり寝転んだりすると熱が体に直接伝わり暖かいです。
2. 床から上昇する対流熱
暖かい空気は上に行く性質があります。
床で温まった空気が上がってくるため、空気が暖かく感じます。
床から温める床暖房はエアコンと逆で空気を温める効率がいいのです。
3. 部屋中を暖めるふく射熱
ふく射熱とは、床から放出された熱が壁や天井などに反射して部屋全体に伝わることです。
熱を発するものならなんでもその温度に応じて赤外線が出るのですが、この赤外線が部屋中をかけめぐることでふく射熱となり、部屋中を暖かくしてくれるのです。
ちなみに温風で温めるだけのエアコンにはこれらの3つが何もないので暖かさを感じにくいです。
それほど寒くない地域に住んでいるならエアコンだけでも十分暖かいのでいらないと思いますが、寒い地域に住んでる方は一度床暖房を使ってみると世界が変わるかもしれません。
また、エアコンはつけっぱなしだと部屋が乾燥して喉が乾いたり、肌が荒れたりしますが床暖房の場合はそれほど乾燥しません。
基本的に温度が上がると湿度が下がる仕組みがあります。
エアコンの場合、体感温度が低いのである程度室温を上げないと暖かく感じませんが床暖房は体感温度が低いので室温が低くても暖かいです。
したがって必要以上に室温を上げなくていい床暖房の方が空気が乾燥しにくいのです。
赤ちゃんに風邪を引かせたくないなどの理由で部屋をあまり乾燥させたくないけど暖かくしたい人なんかには床暖房が有力な選択肢になるでしょう。
まとめ
以上、床暖房つけっぱなしで火事になる可能性や、つけっぱなしによる電気代ガス代について解説してきました。
床暖房は基本的には安全で火事になる可能性はほとんどないですが、製品によっては欠陥があり、危険なものもあるということでした。
火事が起きる=欠陥製品でリコール対象なのでちゃんとしたメーカーのものなら99%安全といっていいでしょう。
つけっぱなしの電気代ガス代については電気式、温水式で少し差はありますが、どちらも立ち上げ時にもっとも大きなエネルギーを使うため、1日に何度かオンオフを繰り返すよりもつけっぱなしの方がお得になる場合が多いということでした。
また床暖房はエアコンと比べるとラニングコストは少し高めですが、暖かさは最強です。
冬の寒さに困ってる人はぜひ導入してみることをオススメします。
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