米袋を開けたら虫がいた!
ショックですね。
その米どうしますか?
- 捨てますか?
- 食べますか?
この記事では虫が湧いた米をどうすべきかについて解説します。
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やべー 米にむ、む、虫が!
どうしよう・・・。
あるあるだねー。
いや、ねーよ!
これどうすんの? 捨てるしかないよね?
捨てる人もいるし、食べる人もいるよ。
そっか。俺なら・・・捨てる!
だって気持ち悪くて食べれないもん!
まぁやべくんならそうだろうね。
でも昔の人はいくら米に虫沸いても絶対捨てなかったんだよ。
えー! うそ!
本当。米を捨てたらバチが当たるって教えられてるから。
そうなの? ってかバチとか言ってる人たちは神様信じてるの?
信じてるだろーね。
じゃなきゃ虫が沸いた米食べないでしょ。
だよね。
まー俺みたいな若者には関係ない話か。
そうだね。
老師。あんたは若くないだろ!
ふっふ。ワシは神より強いから関係ないのさ。
マ、マジかよ?
うそ。
まったく老師も冗談上手いんだから。
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米に虫が沸いたら食べるか捨てるか?
米に虫が沸いたときはやべくんなら捨てると言ってましたがあなたならどうしますか?
っていうかその前に虫が湧いた米を食べて、健康上問題はないんでしょうか?
そもそも虫が沸いた米は食べれるのか?
まず始めに虫が沸いた米を食べれるのか、ですが、実は米に沸く虫に害はありません。
人体には影響がないのです。
毒性はないですし、食べてお腹を壊すようなこともありません。
ただ生理的に気持ちが悪いだけです。
まぁぶっちゃけ害と言ったらこれがすべてですね。
ちなみに、虫がつく米ということは無農薬、または残留農薬の少ないおいしいお米である証拠になります。
といっても最近の農家は虫が沸かないよう細心の注意を払っているのであまり沸くことはありませんけどね。
また米を研ぐときに虫に食べられてスカスカの米粒が浮いてきます。
なのでほとんどの虫は洗米して研ぐ段階で取り除くことができます。
万が一入ったまま炊いちゃったとしても問題ないですが、取り除いた方が気持ちよくご飯を食べれるでしょう。
でも虫が米袋や米びつの中で大量に沸いてしまった場合はどうでしょう。
こういう場合でも大丈夫です。
米袋などに沸いた虫は日光を当てれば逃げます。
虫を取り除くやり方は後ほど詳しく解説します。
米に沸く虫の種類は?
日本で米に沸く虫の種類は2つ。
- コクゾウムシ
- ノシマダラメイガ
です。
それぞれの特徴を見てみましょう。
コクゾウムシ(穀象虫)の特徴
大きさ | 体長約2.0~3.5mm |
---|---|
見た目 | カブトムシを小さくしたような黒色の虫 |
餌 | 幼虫も成虫も米や小麦、乾麺などの穀物を食べる |
生息場所 | 日本全国の草むらや田んぼ、民家、倉庫などに分布 |
活動時期 | 3~11月 |
繁殖力 | 1匹のメスが年に3~4回産卵し、200~400個の卵を産む 卵~成虫まで約1ヶ月を要し、成虫の寿命は100~200日程度 |
その他の特徴 |
|
ノシマダラメイガの特徴
大きさ | 体長約1cm(幼虫) |
---|---|
見た目 | 幼虫は芋虫。頭が赤く、身体は黄色い。 成虫は全長7~8㎜(翅を広げると13~16mm)程度の小さく茶色い蛾 |
餌 | 米、小麦粉、乾麺などの穀物、ココア、チョコレート、ペットフード、ドライフード、ドライフラワー、飼料など 成虫は何も食べない |
生息場所 | 沖縄以外の日本全国の田んぼ、公園、蜂や鳥の巣、民家や倉庫、貯蔵庫などに分布 |
活動時期 | 4~10月 |
繁殖力 | 成虫が寿命1週間の間に200個程度の卵を産む 卵期は数日、幼虫期は22~45日、蛹期は約1週間、成虫は寿命約2週間 |
その他の特徴 |
|
米以外にも、小麦粉や乾麺、乾燥食品などが被害に遭うことがあります。
またどちらも繁殖力がすごいので、一度米などの食品への侵入を許すと大量発生してしまいます。
特に高温多湿な環境であればあるほど繁殖力が増すので、春に湿気が上がってきた時期からが要注意です。
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米を捨てたらバチが当たるのは本当か?
昔から米を捨てたらバチが当たると言われてきました。
これは言うまでもないと思いますが嘘です。
神様なんていません。バチなんて当たりません。
全部ただの迷信です。
昔、食料の供給が間に合ってなかった時代に、米はたとえ一粒でも捨ててはいけない。
捨てるとバチが当たって目が潰れる、と言い伝えられてきました。
それは米を作るのが大変だったこともありますし、今と比べて米が非常に貴重なものだったからです。
でもスーパーで普通に米を買える時代に米を捨ててはいけないなんて嘘に決まってます。
スーパーに並んでる米だって賞味期限切れたら捨てるでしょうし。
なので捨てたい方は特に罪悪感なしに捨ててしまえばいいです。
だって果物腐ったら捨てますよね?
コーヒーに虫入ったら捨てますよね?
それと同じことですよ。
また米を捨てることは農家に失礼だという人もいますが、じゃあ果物や野菜はどうなのかって話になるので関係ないです。
ただ米は研いで洗って高温で炊くものなので、食べるときには虫のエキスなどもほぼ残らず、普通のごはんと変わらずに食べれます。
もちろんさっきまで虫がいたことを思い出しちゃうと「おぇっ」ってなってしまうと思いますけどね。
ってことで食べるか食べないかはあなたの判断でいいんです。
無理と思ったら遠慮なく捨てちゃいましょう。
迷信に振り回されて捨てたいけど罪悪感が・・・などと悩む必要はないのです。
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米を捨てるならどこに捨てればいいの?
米を捨てるなら燃えるゴミです。
ただし、燃えるゴミはあまり重すぎると業者が持っていってくれません。
何キロまでOKかは自治体によって異なるので確認してください。
大抵5キロか10キロまでだと思います。
一気に捨てたい場合は自治体のゴミ処理業者に直接持っていけば有料にはなりますが引き取ってくれます。
有料といっても10キロ100円もしません。
捨てることに罪悪感を感じるためか、庭に撒いたり土に埋めたりする人もいるようですが、これはおすすめしません。
米は虫の餌になるため、土に米を撒いたり埋めたりすると虫が繁殖して増えてしまいます。
これでは家の近くに米を食べる虫が集まってしまい、本末転倒ですね。
虫が沸いた米はどうやって食べればいいのか?
では、虫が沸いた米を食べる人はいったいどうやってそのお米を食べているのでしょうか。
もちろん、虫の沸いた米を食べるにはまず虫を取り除いてやる必要があります。
取り除き方を解説します。
米に沸いた虫を除去する方法
サナギを取り除く
まず米に沸く虫の半分くらいはノシメマダラメイガという蛾です。
主に幼虫ですが。
で、この蛾の幼虫がサナギになると糸を出して米と米をくっつけ、塊にしてしまいます。
このサナギが羽化したら蛾になってしまうため、まずサナギを取り除いてやる必要があります。
ノシメマダラメイガのサナギの取り除き方は簡単で、米が通るくらい目の粗いふるいにかけるだけで取り除けます。
ふるいは100円ショップやホームセンターなどで手に入ります。
幼虫成虫を取り除く
サナギを取り除いたら次は成虫と幼虫です。
といってもノシメマダラメイガの成虫は勝手に飛んでいくと思います。
問題はノシメマダラメイガの幼虫(小さな芋虫)とコクゾウムシと呼ばれる、カブトムシを小さくした、長い鼻のようなものが特徴的な虫です。
またノシメマダラメイガの幼虫もコクゾウムシも日光が苦手です。
なので日光に当てれば勝手に逃げていきます。
この習性を利用してこの虫たちを取り除くことができます。
晴れた日にベランダに新聞紙、または大きなシートを広げてその上に米をどばっと広げて天日干しにする。
この際、米をなるべく平らに広げた方が効果的。
このまま3時間くらい放置すれば虫はいなくなります。
ただし天日干しをやり過ぎてしまうと米が乾燥して割れやすくなり、味も食感も落ちて美味しくなくなってしまいます。
なので虫がいなくなったのを確認したらなるべく早めに回収した方がいいです。
米が乾燥して味が落ちてしまった場合は、米を研いだあとに水に浸す時間を長めにとる(30分)か、はちみつや酒を少量混ぜて炊くなどの工夫をするといいです。
米から虫を取り除いている様子を載せているYouTube動画見つけたので貼っておきます。
いやー。さすがにここまでうじゃうじゃと大量発生したあとの米とか、食べられて白くなってしまった米はキモすぎて食べたくないですね。
私たちはこんなお米を食べてたのかと軽くトラウマになるレベルです。
でも農家の人からしたらこれくらい普通なのでしょうか?
私が農家になったら米食べれなくなりそうです^^;
そもそも虫はどこから沸くの? 侵入経路は?
しかしそもそも米に沸く虫はどこからくるのでしょうか?
米に沸く虫は2種類です。
- コクゾウムシ
- ノシメマダラメイガ
コクゾウムシの侵入経路
コクゾウムシは米粒に卵を産み付ける習性があります。
そのため、卵の状態で米袋の中に最初から紛れ込んでる可能性があります。
その場合はしょうがありません。
ただ、市販の米であれば最新の薬剤を使って虫が混入しないように対策してるのでほぼ入ってることはありません。
コクゾウムシは基本農家や米の貯蔵庫などに多く発生しますが、民家に発生することもあります。
その場合、米袋に侵入する可能性があります。
米袋には小さな穴が開いているため、そこから侵入することもありますし、米袋に穴を空けて侵入することもあります。
もしコクゾウムシの成虫が米袋に侵入して卵を産んでしまうと、孵化した幼虫が米粒を食べて成長し、成虫となって卵を産み、どんどん増えてしまいます。
このようにコクゾウムシは一度米袋に侵入すると大量に繁殖してしまうため、1匹たりとも入れないことが大事です。
ノシメマダラメイガの侵入経路
ノシメマダラメイガは米の匂いに反応して寄ってくるため、米を購入後に侵入する可能性があります。
ノシメマダラメイガの成虫は米の外側やヌカの部分に卵を産み付けます。
ノシメマダラメイガは比較的どこにでもいますし、鋭い顎を持ち、米袋に穴を空けて中に侵入することもできます。
侵入したノシメマダラメイガは蛹になる過程で白い糸を出し、米粒同士をくっつけてしまいます。
ノシメマダラメイガの幼虫はビニール袋も破れるので、米袋の上からビニールで覆っても侵入を防げず、やっかいです。
コクゾウムシもノシメマダラメイガも気温が20度を超えると活発に繁殖して活動するため、夏になると米が食害される可能性が高くなります。
それを防ぐためには米の保存方法や保管場所に注意する必要があります。
虫が沸かない米の保存方法
では次に米に虫が沸かないようにするにはどう保存すればいいのか解説します。
もうあんな虫は見たくない!って人は保存方法を工夫しましょう。
冷蔵庫で保存する
意外かもしれませんが、家庭での炊く前の米の最適な保存場所は冷蔵庫です。
お米にとって最適な保存場所は温度10~15℃で湿度が低く、暗い場所です。
でもそんな場所は普通の家だと冷蔵庫くらいしかないので冷蔵庫が最適ってことです。
実際、農家が作った米を保存するのも冷蔵庫に近いくらい寒くて暗い倉庫だそうです。
冷蔵庫の利点は温度だけではありません。
そうです。
虫が絶対に入らないことです!
誰ももうあんなうじゃうじゃした気持ち悪い虫の沸いた米は見たくないですもんね。
冷蔵庫に入れてしまえば虫が入り込む隙間はないので安心です。
冷蔵庫にお米を保存するときは、冷蔵庫専用の米びつを買うか、ペットボトルやタッパーに入れて保存すると便利です。
冷蔵庫専用米びつはこんな感じで、収納に便利です。
使い勝手的には米びつが一番便利ですが、洗うのがめんどくさい人には使い捨てできるタッパーやペットボトルの方が楽です。
ただ、冷蔵庫に米を入れたことがない人にとっては、米なんて入れるスペースないよって場合もあるでしょう。
その場合は頑張ってスペース作るか別の方法を試すしかありません。
ちなみに一度でも虫が大量発生してショックを受けた人は米を冷蔵庫に入れるようになる傾向があります。(笑)
また、虫は温度18℃以上で湿度が高いと発生するので、虫が怖い人は5月くらいにはもう入れちゃった方がいいですね。
密閉保存する
冷蔵庫に入れずに保存する場合は、密閉容器に入れることが大切になります。
メイガは袋だと食い破れてしまいます。
絶対に穴を空けて侵入できないプラスチックなどの容器に入れて保存して初めて安心できます。
また、米の容器は米を入れ替える際にきれいに洗い、清潔を保ちましょう。
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鷹の爪を入れる
また、虫よけのために鷹の爪を入れるといいです。
10Kgの米袋に5,6個くらいが目安ですが、別に入れすぎても問題ないでしょう。
鷹の爪の辛味成分、カプサイシンを虫は嫌うので防虫効果が期待できます。
鷹の爪は匂いもそんなにしないですし、食べれるものなので健康に影響がないのがいいところです。
鷹の爪の代わりににんにくを入れるのもありですが、鷹の爪の方が長期保存が効くし匂いも弱いのでおすすめです。
YouTubeで鷹の爪の効果を検証している動画があったので参考にご覧ください。
鷹の爪はあくまで防虫用であり虫を殺せるわけじゃないので本来の使い方としては虫が入る前に入れて虫の浸入を防ぐために使うものです。
なのでこの動画はちょっと特殊な例です。
基本的には虫が湧く前に入れるようにしてください。
未開封の米に虫が入ってたら返品できるか?
ところで夏に袋を開けた後の米に虫が入ってしまった場合はこちらの落ち度と言えるのでまだ我慢できると思います。
でもスーパーで買った未開封の米に虫が入ってた場合、こちらに落ち度はありません。
この場合、返品や返金はできるのでしょうか?
できます!
そりゃそうですよ。
お惣菜に虫なんて入ってたら日にはそのスーパーに確実にクレームが入り、返品どころじゃ済まないでしょう?
お米に虫が入ってた場合もちゃんと請求すれば返品、交換できます。
昔は米袋に虫の混入なんて普通だったらしいので文句言わずに取り除いて食べる人もいますが、今の時代なら全然文句言って大丈夫です。
返金に応じてくれなかったら消費者センターに電話しちゃってもいいくらいです。
あ、でもレシート捨てちゃったなら無理かもしれません。
そのときは頑張って自力で上記のやり方で米を取り除いてから食べましょう。
放置すればするほど繁殖しちゃうので早めに取り除く作業をした方がいいですよ。
ちなみに虫は精米したてでも流通過程で虫が混入する可能性があります。
虫が入らないよういくら気を付けてても入ってしまうことはあるようです。
なので夏に米を買うときは心の準備をすることとなるべく少ないキロ数を買うこと、レシートを取っておくことを心掛けるといいでしょう。
まとめ
- 米に虫が湧いたら捨ててもいいし、食べてもいい
- 昔の人は米は捨てちゃいけない、と教えられて育ったため捨てない傾向があるが、野菜や果物も腐ったら捨てるんだから米を捨てても問題はない
- 米を捨てる場合は燃えるゴミ。重すぎる場合は分割して捨てるか自分でゴミ処理場に持っていく
- 虫が湧いた米を食べるときは天日干しにすれば虫が勝手に逃げていくが、長時間当てると米が乾燥して不味くなる
- 米に湧く虫は温度18℃以上、湿度が高くなると発生する可能性がある
- 米に虫が湧かないようにするには冷蔵庫に保存するか、鷹の爪を入れるといい
- スーパーで買った未開封の米に虫が入ってたときは返品できる。ただしレシートがないと無理
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