駐車場でバック駐車しようとしたとき、出ようとしたとき、うっかり隣の車に当ててしまうミスは誰にでもあり得ます。
そこで素直に当てたことを認めて隣の車の人を待つか警察に絡すればいいのですが、焦って逃げてしまう人も多いと思います。
当て逃げしてしまったときはどうすればいいのでしょうか?
また当て逃げはバレるのでしょうか?
今回は当て逃げの対処法やバレる確率などについてまとめました。
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よし、買い物完了! 今日は帰って唐揚げ作ろうっと!
やべくんエンジンかける
よし、さっさと帰るぞ。
コツン
ん?
今当たったかな。
ま、いっか。きっと気のせいだ。
やべくん帰宅。
一応確認しとくか。
えーっと当たってたとしたらこの辺かな。
・・・。
やっべー! 思いっきり傷ついてる!
どうしよう・・・。老師に聞いてみよ。
おーい。老師ー。
どうしたの?
やばい。当て逃げしちゃったんだけど。
は? 何で逃げたの?
いやー。気のせいかと思って。
おいおい。
どうしよう。バレなければ大丈夫かな。それとも警察に言うべき?
うーん。ここは誰でも迷う所だね。ちゃんと解説しよう。
やったー。
ってことで今回は駐車場で当て逃げしてしまったときの対処法を解説します!
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当て逃げの罪の重さってどれくらい?
罰金・懲役について
当て逃げは
1年以下の懲役又は1 0万円以下の罰金
があります。
しかし現実には当て逃げで物損のみの場合、刑事事件ではなく民事事件扱いとなるため、警察が罰金を請求してくることはまずないです。
当事者同士で話し合って示談してください、と言われるでしょう。
もちろん最初から正直に申告していた場合、罰金などはありません。
違反点数について
当て逃げは一応道路交通法違反にあたるため、当て逃げを申告した、またはバレた場合点数が加算されます。
違反点数
- 5点(危険防止措置義務違反)
- 2点(安全運転義務違反)
6点を超えると免許停止になるため、一発免停もあります。
ちなみに最初から正直に申告していた場合は0点です。
駐車場の当て逃げは罪が軽い
スーパーやコンビニ、会社の社員駐車場など、駐車場での当て逃げの場合、相手の車に人が乗ってない限り、絶対に物損事故になります。
交通事故の中でも物損事故は罪が軽いです。
駐車場の当て逃げは正直に申告しさえすれば罪は軽いのです。
当て逃げをこちらから正直に申告した場合や、相手と示談になったときは点数が加算されることはほぼないので。
しかし当て逃げ=知らないフリをして後でバレるとなると話は別で相手を怒らせることで訴えられても文句を言えません。
損害賠償について
当て逃げの罪の重さとして一番比重が大きいのが損害賠償です。
相手の車についた傷の修理代を請求されます。
軽く接触した程度であれば修理代は1~3万円程度で済むでしょう。
しかし例えばドアパンチで相手の車のドアが凹んでしまった場合、修理代は10万円以上になってしまいます。
任意保険に入っているなら保険が使えます。
加入している場合はすぐに保険会社に連絡しましょう。
入っていない場合は全額自腹です。
この損害賠償額は基本的には相手の車の修理代全額です。
しかし相手によってはこちらの謝罪の誠意によって負担額を減らそうとしてくれたり、払わなくていいよと言ってくれる人もいますがこれは例外中の例外です。
逆に当て逃げされたことに怒って損害賠償額を引き上げようとあらゆる手を使ってくるタチの悪い被害者もいます。
その場合、相手の車の修理代以上の金額を請求されることもざらにあります。
この場合はこちらが悪いとはいえ、脅迫も立派な犯罪ですし、損害賠償の不当請求に応じる必要はありません。
自分で手に負えない場合は警察に間に入ってもらうことで正当な金額のみを払えばいいように交渉しましょう。
ただし、民事なので警察は介入しません、と言われてしまう場合もあります。
その場合は仕方ないので録音機を持って交渉し、脅迫されたらそのテープを警察に証拠として突き出しましょう。
当て逃げを正直に申告するメリット·デメリット
申告しなければバレない可能性も高いと言われている当て逃げですが、それをわざわざ正直に申告するメリットはあるのでしょうか?
また申告しないことによるデメリットはあるのでしょうか?
これについて詳しく調べてみました。
メリット
- バレたときの被害が最小限で済む
- スッキリして夜ぐっすり眠れる
デメリット
- 被害者が見つかった場合、少なくとも相手の車の修理代は確実に払わなければならなくなる
一番最高なのは後から正直に申告したけど被害者が現れなかった場合ですね。
この場合はデメリットがなくなり、メリットしかありません。
正直に申告した場合、通常相手の車の修理代を賠償しなければなりませんが、この金額はぶつけたときにできた傷の程度によって変わります。
かすり傷などで修理代がほとんどかからなそうな傷なら正直に申告した方が絶対いいでしょう。
逆にかなり凹むくらい大きな傷をつけた場合、修理代が大変なことになります。
保険に入っていればいいですが、入ってないと数10万自腹です。
その金額を用意できない人はしらを切ろうとする人が多いと思います。
しかし当て逃げしてしらを切ることにはデメリットがあります。
当て逃げしてそのまましらを切るメリット·デメリット
メリット
- バレなければ賠償金(相手の車の修理代を払わずに済む
デメリット
- バレたときに罪が重くなり、免停になるリスクがある
- 被害者を怒らせることになり、賠償金の金額が増える可能性がある
- 罪悪感に苛まれて夜眠れなくなる(個人差あり)
- いつかバレるんじゃないかという恐怖心で夜眠れなくなる
しらを切ってバレなければいいですが、バレると罪が重くなり、かつ確実に被害者を怒らせることになるため、面倒なことになりやすいです。
したがってバレた時のリスクは大きいと言えます。
また、仮にバレなかったとしても、罪悪感と恐怖心は残ります。
罪悪感は人のいい人ほど感じやすく、冷たい人ならあまり感じずに済むかもしれません。
が、バレたらどうしよう、という恐怖心は誰でも必ず感じます。
しらを切るということはいつバレるかもしれない恐怖とずっと戦い続けることになる、ということです。
警察は当て逃げなどの軽犯罪についてはあまり積極的に捜査をしないのでバレない可能性も十分にあります。
しかし被害者が執念深い人だといつまでも諦めずに犯人特定のために目撃情報を聞き出したり、スーパーにお願いして防犯カメラの映像を見せてもらったり、と自分で徹底的に調査してくる可能性もあるので油断できません。
当て逃げの時効は3年? 20年?
時効があってそんな恐怖から解放される日がわかっていればまだいいですよね。
当て逃げの時効は3年と言われています。
しかしこれは当て逃げがあってから3年ではありません。
被害者が損害及び加害者を知った時から3年です。
そのため3年どころではなく、いつまで続くかわかりません。
が、20年経つと損害賠償の請求権がなくなるため、20年経てば解放されます。
しかし20年はさすがに長いですね。
現実的には3年以上経った後に当て逃げが捕まることはほぼないと思いますが、時効になるから平気という考えは甘い、ということは覚えておいた方がいいでしょう。
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結論:当て逃げは正直に申告した方がいい!
当て逃げを正直に申告した場合、しらを切って逃げ続けた場合のメリット·デメリットを比較してみました。
その結果わかると思いますが、正直に申告した場合のデメリットがそこまで大きくないのに対し、しらを切ってバレた場合の被害が結構大きいです。
デメリットは
免停+怒り心頭の被害者とやり取りをする心労+膨らむ損害償額
ですからね。
そしてバレなければバレないで罪悪感と恐怖心に苛まれて精神を消耗する。
そう考えたらさっさと罪を認めて相手の車の修理代を払うだけで済む方がよっぽどマシではないでしょうか?
いろんなリスクを考慮すると当て逃げをしてしまったら正直に申告する方がなにかと得な判断になるでしょう。
駐車場で当て逃げしてしまったときの対処法
では実際に当て逃げしてしまって正直に申告する場合の流れを書きます。
1. 警察に連絡
まずは警察に連絡。
いつどこでどのようにぶつけたかを伝え、被害者から連絡がきてないか聞きます。
その際なぜその場で連絡しなかったか聞かれたら正直に「気が動転してしまってその場所から離れてしまった」と答えればいいです。
被害者からの連絡がきてない場合、被害者からの届け出かてから後日連絡しますという形の対応になります。
本来であれば当て逃げは点数減点や罰金などの罪に問われてもおかしくないですが、後日警察に正直に申告した人がそのような処分を受けることはあまりありません。
当て逃げが人身でない場合、刑事事件として扱われないことがほとんどですが、その場合は点数を減点されないようです。
被害者から連絡がきている場合は、事故に関する手続きのための書類を書かされ、後日被害者と立ち会うことになります。
基本的に被害者が被害届(事故報告)を出すよりも早く事故の届け出をした方が罪が軽くなる可能性が高いので、警察にはできるだけ早めに連絡してください。
2. 被害者が見つかった場合、謝罪し示談の交渉をする
被害者が見つかった場合の対応は、相手の怒り具合によります。
当て逃げをした、という事実だけでかなり怒ってる人もいれば、後日とはいえ正直に申告してきたならだいぶマシと思ってくれる人もいるでしょう。
どちらにせよ、対面したら誠意を持って謝罪すれば悪い結果にはならないでしょう。
相手が怒ってる場合も基本的に相手への言い訳はせず、冷静に謝り続けましょう。
被害者の怒りは冷静に受け止めた方がいいです。
言い方が悪くてカチンきたからといって反論したり言い訳したりすると逆ギレされて面倒なことになりかねません。
ただし、法外な示談金を示された場合はちゃんと反論するか「警察に相談させていただきます」と言ってその場では結論を出さないようにしましょう。
基本的に当て逃げの示談金は相手の車の修理代だけで十分ですので。
当て逃げになるかならないかの基準は?
道路交通法に定めがあるように
- 事故を起こした後必要な事故措置を施さず現場を離れること
- その事故を警察へと申告しないこと
これらが当て逃げです。
ただし、以下の場合は当て逃げではありません。
- 運転手がぶつけたことに気づいていなかった場合
- 被害者が現れなかった場合
運転手がぶつけたことに気づいていなかった場合
当て逃げはあくまで事故に気づいておきながら警察に事故の報告をしなかったことが罪なわけです。
なのでぶつけたことに気づかなかった場合、当て逃げにはなりません。
この場合、被害者と示談して修理代を払って終わりです。
減点などはありません。
人によっては気づいていたのに「気づかなかった」で押し通して被害者に泣き寝入りさせ、修理代さえ払わない悪質な加害者もいます。
実際このケースの被害者は証拠がないと修理代も請求できないのが現実です。
被害者が現れなかった場合
当て逃げは被害者が現れて初めて事故扱いとなります。
そのため、 警察に自首して、被害者が現れなかった場合は何のお咎めもなしです。
その場を離れてしまったあとでも警察に行くべきか?
当て逃げ、つまり当ててしまってその場から離れてしまってどうしよう、となる人は多いと思います。
自分から警察に言うべきか、言わないべきか。
自分から言うことで当て逃げがばれるリスクから解放されるか、言わないことでバレない可能性にかけるかの2択です。
ですが、先ほども言った通り、当て逃げは正直に申告すればそれほど大きな罪にはなりません。
特に被害者が警察に届け出るよりも早くこちらから届け出ればまず当て逃げ扱いにはされません。
対して当て逃げを申告せずにしらを切ろうとしてバレたときのリスクは大きいです。
というわけで迷ったら正直に警察に連絡することを選びましょう。
被害者が出てこなければ事故として扱われません。
気づくかどうか微妙なレベルの傷の場合は?
当て逃げにも程度があります。
当たったことに気づくか気づかないか微妙なレベルからがっつり車が凹むレベルまで。
では当たったか当たってないか微妙な接触により、相手が気づか気づかないかレベルの小さな傷がついた程度の場合は申告するべきでしょうか?
この場合も基本的に申告することをオススメします。
車の傷に対する感受性は人によって大きく異なり、ほんの小さいな傷がついただけで大騒ぎする人もいれば、そこそこのかすり傷がついても全く気にしない人もいます。
気づくかどうか微妙なレベルの小さな傷の場合、相手が後者ならいいのですが、前者だと警察に被害届けを出すでしょう。
こういう人は細かいですし、かつ愛車を傷つけられることに対する怒りも強いので当て逃げしてバレたときに揉めやすいですし、犯人捜しも徹底してやってくる可能性が高いです。
だったら最初から正直に申告した方がいいですよね。
ただ相手の車がもともと傷だらけの古い車の場合は、小さな傷をつけられても気づかない可能性が高いです。
こういう車の持ち主は小さな傷は気にしない人が多いので本当はよくないですが言わないのもありっちゃありでしょう。
実際こういう車の持ち主の場合、傷に気づかないか気づいても気にせず、通報しない人が多いでしょう。
当て逃げがバレる確率はぶっちゃけどれくらいなのか?
では実際当て逃げはどれくらいの確率でバレるのでしょうか?
実はあまりバレません。
8割くらいはバレないようです。
つまり逃げ得してる人が結構いるってこと。
じゃあ正直に含わない方がいいんじゃないかって思わなくもないですが、バレるときはバレるので申告した方がいいです。
駐車場での当て逃げがバレる要素として
- 防犯カメラの映像
- ドライブレコーダーの映像
- 目撃者がいてナンバーを控えられた
- 被害者が見ていてナンバーを控えられた
などがあります。
たとえばスーパーなど一目の多い場所で当て逃げしたらどこに目撃者がいても不思議じゃありませんし、防犯カメラに車種とナンバーが映っていればアウトです。
人の少ない社員駐車場などこれらのうちどれもが可能性が低いならバレない可能性が高いと考えていいと思いますが、2のドライブレコーダーがあるので油断できません。
ドライブレコーダーは外から見てもあまり目立たないものものもあり、設置されてるかどうかわかりにくいので注意が必要です。
最近は 当て逃げ対策にドライブレコーダーを設置する人も増えてるので今後どんどん当て逃げがバレる確率は上がって行くと思います。
そう考えるとやはり当ててしまったら逃げずに申告した方がいいでしょう。
まとめ
以上、当て逃げしてしまったときの対処法について解説してきました。
当て逃げは正直に申告するかバレるまで放っておくかで罪の重さが結構変わり、下手すると免停にもなります。
当て逃げは逃げるメリットもありますが、バレたときのリスクは大きいので正直に申告した方がいいという結論でした。
今後ドライブレコーダーを設置する人が増えて犯人特定される可能性がどんどん高くなることを考えても当て逃げしてしまったら正直に申告するようにしてください。
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